毎週土曜日に更新される動物園!動物園の飼育員のポールさんと様々な動物の会話を聞いてみましょう。第71回目のお話”No. 71 HOME FURNISHING/ ホームファーニッシング”はニワシドリ、BOWERBIRDです!
Contents
HOME FURNISHING/ ホームファーニッシングの和訳
Paul:YOU GUYS, BOWERBIRD MAKE LOVELY NESTS. ARE THEY ROOMS OR HOMES?
(ポールさん:ニワシドリは素敵な巣を作るよね。それは家なのかい?部屋なのかい? )
BOWERBIRD : I CAN’T THINK OF ONLY HOME FURNISHING WITHOUT THINKING OF ARCHITECTURE. THEY ARE IMPORTANT FOR EACH OTHER.
(ニワシドリ: 部屋作りと建築は切り離せないよ。お互いが必要なんだ。)
HOME FURNISHING/ ホームファーニッシングの基本解説
では、基本解説のページです。英語の基礎があれば説明すれば楽しんでもらえるというコンセプトでやっていきますね!
YOU GUYS, BOWERBIRD MAKE LOVELY NESTS. ARE THEY ROOMS OR HOMES?
- “BOWERBIRD”は「ニワシドリ」ですね。
- “LOVELY”は「素敵な」という意味です。特にイギリス人が連発します。男も。
よって、訳は「ニワシドリは素敵な巣を作るよね。それは家なのかい?部屋なのかい?」となります。
I CAN’T THINK OF ONLY HOME FURNISHING WITHOUT THINKING OF ARCHITECTURE. THEY ARE IMPORTANT FOR EACH OTHER.
- “HOME FURNISHING”は「家庭で使う家具(用品)」といった意味ですね。
- “THINK OF”は「~について考える」ですね。ABOUTを使うより、OFの方が対象物にフォーカスがあたっているニュアンスがあります。好きな人がいるならOFの方で言ってみましょう。ひかれたら、ああ、ABOUTとの違いを知らなかったんだ!でしらをきり通せばいいですね。
よって、訳は「部屋作りと建築は切り離せないよ。お互いが必要なんだ。」となります。
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ちょっと深く
部屋をコーディネートしようとした時、全体のバランスをどうしようとか、いろいろアイデアが浮かびますよね。わくわしてしまします。まずは家具について情報収集しようと思いヨーロッパ、北欧あたりの家具デザイナーを調べてみたのですが、家具デザイナーであり建築でもある方が多いことに気がつきました。なるほど、考えてみれば家具は家の中に配置するわけで、その分野の方々が建築家としての知識と家具デザイナーとしての知識を同時に持っていることにすごく納得できました。建築界、家具デザイナー界のスーパースターはたくさんいますが今回はル・コルビュジエについて学んだので少しお話ししたいと思います。
【建築家として】
建築におけるル・コルビュジエの革新的5大要素があります。
近代建築の5原則
- ピロティ・・・支柱を使うことで建物の1階を宙に浮かせ空間を作る。
- 屋上庭園・・・屋根を平面にしそこに緑を配置。
- 自由な平面・・・仕切りのない流動的な空間。
- 自由な立面・・・開口部を自由な場所に設ける。
- 水平連続窓・・・従来の組積造(そせきぞう)ではできなかった水平に連続した窓。
この要素は従来の西洋の伝統的な建築方法にはなかったのもの、まさにイノベーションだったのです。この要素を取り入れサヴォア邸(1931)を作っています。
わたしがル・コルビュジエを好きな理由は彼が両親のために素敵な家を建ててあげているからです。「小さな家」とよばれるその家は、老夫婦が住む家として作られました。母親はピアノが好きで父親は自然が好き。そんなことも考えながら家を作っていったとか。なんでも家の設計図を完成させてから家を建てる土地を探したプロセスはめったにないことだそうです。(ぼくはそのあたりよくわかりませんが。。。)結果レマン湖のそばに家を建てました。美しい湖に面した素敵な家は両親が晩年、なくなるまで住んだそうです。
居住空間をデザインする人は人を知らなくてはいけませんね。ル・コルビュジエのようなイノベーター的要素(近代建築の5原則)と人を知るコミュニケーション能力はどの時代においても称賛に値するものだと思います。
【家具デザイナーとして】
ル・コルビュジエはプロダクトもデザインしており”LC+番号”の名前が付いています。LCはル・コルビュジエ(Le Corbusier)のLとCかな?と思いました。コルビュジエは家具をシャルロット・ペリアンとピエール・ジャンヌレとともに作りました。最初見たときに、なんというかパキっ!とした印象を受けました。特徴として、「支えるもの」と「支えられるもの」に分かれていて、椅子では”支えるものであるフレーム”、”支えられるものとして厚みのあるクッション”というように2つの構造で成り立っているようです。納得がいきました。これが最初に見た際になんだかパキっとしているな、と思った理由ですね。
このサイトでプロダクトが見せますので是非みてください!
さて、話は変わりましてニワシドリさんです。
ニワシドリさんも自分で素敵な個性的な巣を作りますが、これって建築家でもあり家具職人でもありますよね。巣という言い方をすると動物の簡単なすみかというイメージがありますが、ニワシドリの場合は巣って言っちゃうと怒られそうですね。ニワシドリの巣(怒られないといいですが)の前にブルーのものをたくさん集めて配置します。面白いことに研究者が位置を変えても元に戻すそうです。こういう徹底ぶりから建築家、家具デザイナーなどの言葉を与えてもいいのではないかと思います。仕事の丁寧さにおいてはニワシドリの右に出るものはいないでしょうね。ニワシドリにとって家づくりに失敗してしまったらメスにアピールすることができず自分の子孫を残せません。建築、ホームファーニッシングに命をかけるニワシドリさんの職人魂を感じますね。コルビュジエは下記のような名言を残しています。
The home should be the treasure chest of living./家は生活の宝石箱でなければならない-ル・コルビュジエ
ニワシドリさんも同じことを考えているかもしれませんね笑。
家具、建築って本当に面白いですね。ものとしての建物をHouse、それがひとの手に触れてあたたかさを纏うとHomeになりますね。
多くのスーパースターが建築と同時に家具デザイナーであったり他の分野も手掛けるのは、一人でHomeを作り上げることができるからにほかなりません。本当にMake senseであります!今回はル・コルビジェについてでしたが、いつか他の方も取り上げていきたいと思います。
HOME FURNISHING/ ホームファーニッシングのまとめ
今回も遊びに来ていただきありがとうございました。それでは、みなさん、よい週末をお過ごしくださいねー!
下記のNo. 73 Near Future Furniture/ 近未来の家具もお楽しみください〜!
Take care,
Zoo director/owner
Taka