毎週土曜日に更新される動物園!動物園の飼育員のポールさんと様々な動物の会話を聞いてみましょう。第73回目のお話”No. 73 Near Future Furniture/ 近未来の家具”は白鳥、SWANです!
Near Future Furniture/ 近未来の家具の和訳
SWAN: THIS CHAIR IS NAMED “THE SWAN”, DESIGNED BY AN ARCHITECT IN DENMARK..
(左の白鳥: この椅子は”THE SWAN”っていうんだ。デンマークの建築家が作ったんだ。)
SWAN: IT’S A GOOD CHAIR. THIS IS NAMED “THE HUMAN”, INTEGRATED WITH AI SO IT CAN SPEAK.
(右の白鳥: 良い椅子だね。この椅子は”THE HUMAN”って言ってAIが搭載しているからしゃべるんだ。)
Mr. Paul: HEY, I AM NOT A CHAIR.
(ポールさん: 僕は椅子じゃないよ)
Near Future Furniture/ 近未来の家具の基本解説
では、基本解説のページです。英語の基礎があれば説明すれば楽しんでもらえるというコンセプトでやっていきますね!
THIS CHAIR IS NAMED “THE SWAN”, DESIGNED BY AN ARCHITECT IN DENMARK..
- “NAMED”は「名付けられた」という意味ですね。つまり、「~と名付けられた椅子」ということになります。
- “ARCHITECT”は「建築家」ですね。ちなみに”ARCHITECTURE”は「建築」です。
よって、訳は「この椅子は”THE SWAN”っていうんだ。デンマークの建築家が作ったんだ。」となります。
IT’S A GOOD CHAIR. THIS IS NAMED “THE HUMAN”, INTEGRATED WITH AI SO IT CAN SPEAK.
- “INTEGRATED”は「統合された」という意味です。
- “AI”はもちろん「人工知能」ですね。Artificial Intelligenceですね。
よって、訳は「良い椅子だね。この椅子は”THE HUMAN”って言ってAIが搭載しているからしゃべるんだ。」となります。
HEY, I AM NOT A CHAIR.
- この文章は大丈夫でしょう!
よって、訳は「僕は椅子じゃないよ。」となります。
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ちょっと深く
今回マンガで紹介したTHE SWANという椅子ですが、デンマークの有名な建築家ヤコブセン(Arne Jacobsen)によって作られました。ヤコブセンの家具の特徴は僕が思うに「ずっと近未来」だと思います。ひとまず、そのヤコブセンの椅子を見ていただきたいです。復刻版も混じっているので参考としてみてくださいね。
これがTHE SWAN”です。どうでしょうか。いまにも羽ばたきそうな、まるで白鳥!フォルムの美しさが一目でわかりますよね。そしてこの椅子がデザインされたのが1958年ということで60年前です。ヤコブセンのクリエイティビティに圧倒されてしまします。僕はしました。いつの時代もおしゃれで先進的だなって思えるデザインを作れるからこそ歴史的な建築家として今でも名前が残っているのでしょうね。ヤコブセンの他のプロダクトも見てみましょう。今回は椅子に限りますね。(僕はヤコブセンの時計のデザインも好きですので、またいつか時計特集で!)
【 アントチェア/THE ANT(1952) 】
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【 セブンチェア/SERIES 7(1955) 】
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こんな素敵なデザインをいくつも世に送り出してきたヤコブセンですが、一体彼はどのようにこれらの作品を生み出していったのでしょうか。みなさま、イームズという家具デザイナーを知っていますか?こちらはアメリカのデザイナーで夫婦のラストネームから取った名前になります。イームズの代名詞的なプロダクトはシェルチェアという椅子です。よく”イームズの椅子”と言ったらシェルチェアを思い浮かべてもらっておkです。ヤコブセンは、シェルチェアではなくイームズのプライウッドチェアを取り寄せ徹底的に研究したそうです。
イームズからインスピレーションを受けたヤコブセンは、「こんなものを作りたいが、絶対に真似はするな」といいその本質を抜き出し、自分の中で解釈し直し世に発表したのがアントチェア(1952)です。蟻のようなフォルムからそう呼ばれています。インスピレーションを受けて作ったとはいえ、僕からしたら全くパクっていなく、全然別物を作り出したという印象を受けます。前回の72回目の漫画/No. 72 The Artist/ アーティストで、クリエイティブの教科書である”STEAL LIKE AN ARTIST”で、健全な影響の受け方/他のアーティストからの適切な盗み方を書きましたが、イームズとヤコブセンの関係が本当に良い例だと思います。その後、ヤコブセンはセブンチェアという代表的なプロダクトを1955年に、エッグチェアを1958年に発表しています。あるデザインに影響を受けて、新しいものが生まれるこの流れを家具業界では「リデザイン」と言います。本当にどれも近未来的で魅力を感じますよね。リデザインで家具の傑作を生み出したヤコブセン、本当に好きです。
さて、漫画に戻りますが、ポールさんは「僕は椅子じゃない」と言っていますね。ですが近未来の家具はIoTや、AIで喋ったりするのが当たり前になるのではなかと思います。というか、それぐらいしてくれないと、ワクワクしません。デザイン面ではもう60年も前に素敵なものを作り上げてくれました。次はテクノロジーの出番ではないでしょうか。すでに家具とAIの融合をコンセプトにしたスタートアップがあります。KAMARQという会社はテーブルとIoTを融合させたテーブルなどを発表しています。今後そういったテクノロジーを搭載した家具が世の中を盛り上げてくれるのではないかと思います。テクノロジーによって人の生活が変われば、暮らしが変わり、家具も変わります。KAMARQのような「IoT x 家具」のスタートアップが台頭し世間に浸透していくのか、既存の大手家具企業がIoT家具を発表していくのか・・・本当に面白いですね。メディア・アーティストの落合陽一さんが、浮く車の実現可能性について、”ワンチャンある”ということをおっしゃっていました。・・・と、するとですよ、もしかしたらTHE SWANも浮かせることができるのではないでしょうか。テクノロジーxTHE SWANのコラボ・・・絶対見たいです!!!
どんなわくわくする家具がやってくるかわかりませんが、次の時代の家具業界を牽引する企業になるためには、家具におけるかつてない大きな「リデザイン」が求められていると思います。僕たち実におもしろい時代に生きていますね!わくわくが止まりませんね!
最後に今回読んだ本を紹介しておきますね。
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まとめ
今回も遊びに来ていただきありがとうございました。それでは、みなさん、よい週末をお過ごしくださいねー!
No. 71 HOME FURNISHING/ ホームファーニッシングもお楽しみください!
Take care,
Zoo director/owner
Taka