あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します!ということで、毎週土曜日に更新される動物園!動物園の飼育員のポールさんと様々な動物の会話を聞いてみましょう。第74回目のお話”No. 74 OSTRICH TIME CAPSULE/ ダチョウのタイムカプセル”はダチョウ、OSTRICHです!
OSTRICH TIME CAPSULE/ ダチョウのタイムカプセルの和訳<
OSTRICH: OUR ANCIENT EGG SHELLS HAVE BEEN PRESERVED UP UNTIL NOW, DUE TO HUMMAN’S DOODLES.
(ダチョウ: 人間がいたずら書きしたせいでぼくの先祖のたまごの殻が現代まで残ってるよ。)
Mr.Paul: PLEASE LET ME CONTRIBUTE TO YOUR HISTORY.
(ポールさん: 僕も歴史に貢献させてくれないかい?)
OSTRICH TIME CAPSULE/ ダチョウのタイムカプセルの基本解説
では、基本解説のページです。英語の基礎があれば説明すれば楽しんでもらえるというコンセプトでやっていきますね!
OUR ANCIENT EGG SHELLS HAVE BEEN PRESERVED UP UNTIL NOW, DUE TO HUMMAN’S DOODLES.
- “EGG SHELL”は「卵の殻」という意味ですね。どうでもいいのですが、カナダに住んでる時、卵を買ったらたまによく割れてました笑。
- “UP UNTIL NOW”は「今日まで」という意味ですね。よく、冒頭で見かけます。
- “DUE TO”は「~のせいで」という理由の意味ですね。後に名詞がきます。
- “DOODLES”は「落書き」という意味ですね。GOOGLEっぽいですね。綴りが笑。DとGが違うだけ。なにか意味があるのかもですね。。。
よって、訳は「人間がいたずら書きしたせいでぼくの先祖のたまごの殻が現代まで残ってるよ。」となります。
PLEASE LET ME CONTRIBUTE TO YOUR HISTORY.
- “PLEASE LET ME …”は「…させてください」という意味です。
- “CONTRIBUTE TO”は「〜に貢献する」ですね。
よって、訳は「僕も歴史に貢献させてくれないかい?」となります。
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ちょっと深く
最近ぼくは最新のテクノロジーや未来についての本を渉猟することが日課でしたが、何事もバランスが大事ですね。将来に想いを馳せるのも楽しいですが、同じくらい過去についても興味があります。今回読んだものは最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー著 /櫻井祐子 訳です。
書評というと、かなりお堅い感じがしますので、いつもながら読んで考えたことを書いていこうと思います。個人的にこの本が面白かった点は3つあります。
- 1.デザインの原点がここにある
- 2.ダチョウの存在
- 3.失敗作の壁画
1.デザインの原点がここにある
最近『サピエンス全史』という本が人気になりましたね。普段本を読まない同僚からもその本について聞かれたのでかなり有名だと思います。僕もこういう石器時代、氷河期のサピエンスの文化や歴史が好きですので勿論読みました。(日本語は上下巻に分かれていて2冊買わないといけないのが悲しいです笑。)そういうジャンルが好きな方は、文字や記号、壁画に焦点を当てているこの本もすごく楽しめると思います。この本の著者であるジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー博士がヨーロッパの36の洞窟を調べ、その図形をデータベース化したのですがなんとたった32個の記号にまとめることができたのです!と、これだけで大発見ですね。これだけ知ってもう満足って感じでしたが、このことは”はじめに”の箇所に書いてあるのでここで本を閉じてしまったら非常にもったいないですよ笑。タイトルの『最古の文字なのか?』ということで、これが文字なのかは本書を手にとっていただきたいところです。
この32の記号って、アイコンに見えますよね。僕たちも世界共通で理解される非常に便利なツールとしてアイコンを用いますよね。例えばトイレのアイコンとかです。壁画の図形はまさにアイコンのように思えてなんだか現代社会と石器時代、氷河期時代に生きた人類、サピエンスには共通点があって親近感を抱きます。32の記号ですが、太古の人類はそれぞれに意味を込めて描いたのだと思います。本の中では例えばシャーマンについて言及されていましたが、なんにせよ、この意味のこめられたデザインがあったという事実だけで自分とのつながりを感じることができました。ぼくは仕事でグラフィックのポジションにいますが、もちろんアイコンなども多用しますので、本当に感慨深く思えました。そして、デザインのルーツがここにあったんだな、という自分の中の発見につながりました。
データ蓄積によるパターン化はテクノロジーの発達でさらに深く研究が進むことでしょうね!この分野の研究も将来が楽しみになってきました。
2.ダチョウの存在
僕が一番驚いたのは実はこの点です。ダチョウの卵の殻に記号を書いて、それが今なお残っているものがあります。ケープタウンのディープクルーフの地層でダチョウの卵の模様のついた殻が見つかっています。バリエーションは極めて少なく、たった5種類のデザインしか発見されていません。(漫画に描いてある格子状の模様もそのうちの1つです。。。)この地層は8万5千年前~5万2千年前のものですので3万年も同じ5つのデザインが使われていたわけですから驚きですね。今回の漫画の件ですが、人間目線ではなく、ダチョウ目線で言うと、ダチョウは“自分の先祖を知る手がかりとなる貴重な資料(太古のダチョウの殻)が、人間が落書きしてくれていたおかげで、今日歴史的発見として取り沙汰され、見つけることができた”わけですよね。で、ポールさんは自分もダチョウの殻に何か描いたら、その技量はともかく、とりあえず遠い将来歴史的資料として残るかも・・・と思っているわけです。そして、時代を超えてやってきた感じを出すためにタイトルは”OSTRICH TIME CAPSULE”です。今回の漫画の解説はそんなところです。今後は解説しなくて、ずばっとわかりやすいものを作れたらいいですね。頑張っていきます!
3.失敗作の壁画
壁画で失敗作なんてものがあったとは、この本を読むまで知りませんでした。本書ではダックスフントとユニコーンの中間のような動物を写真付きで紹介してくれています。失敗作が現代まで残ってさらに本になり、翻訳されて世界中に拡散されるって・・・すごく面白いですね。描いた人はどう思うでしょうかね。まさに黒歴史でしょうかね!ピカソが壁画の美しさ見て「私たちはちっとも進歩していない」といったようですが、もしピカソがこの壁画しか見ていなかったら、人類の確かな進歩を確信したことでしょう。
ただ、、、ですよ、最も面白いのは、この失敗作が実は失敗作でなく本当にこういう生物がいたとしたら・・・、いや、ないです笑。
ぼくにとってはこの本を1日で理解しようとすれば専門的すぎて難しいですが、その中でも特に惹かれるところを読んでみたり過去の知識と照らし合わせて解釈してみたり、そんな読み方をしてみました。少し一方的で恣意的な読書になる場合がありますが、何度も読むのであまり気にしていません。本というのは読めば読むほど味が出てくるものと思っているので、これからゆっくり楽しんでいこうと思います。まるで読書という名の洞窟探検をするような、、、まさにヨーロッパを駆け巡り洞窟をはって研究しているジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー博士のように!
PS.
昨年、福岡でラスコー展があり見に行きましたが、実際の洞窟の様子を3Dで読み取り詳細に、精緻に再現していて驚きました。レプリカではありますが、まさにそこに大昔の人類の呼吸を感じることができました。レプリカで全然いいのです!ラスコーか忘れましたが、ある洞窟で観光地化させすぎた結果、洞窟内にカビが生えたりと環境が悪くなったそうでした。ですので、一般人のぼくはレプリカでいいので、研究者のみで新たな大きな発見をしていただきたいと思います!
ちなみに、本の帯にあるように、ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー博士はTED TALKSに出ているのですが、現在のTED TALKSの再生回数を見てみると今や380万回再生されていました!TED TALKSで動画を見るならこちらをクリック!
まとめ
今回も遊びに来ていただきありがとうございました。それでは、みなさん、よい週末をお過ごしくださいねー!
そして、ぜひ他の動物も見てあげてくださいね↓
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Take care,
Zoo director/owner
Taka