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No. 75 CONTAINER REVOLUTION/ コンテナの革命

No. 75 CONTAINER REVOLUTION/ コンテナの革命
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こんにちは!毎週土曜日に更新される動物園!動物園の飼育員のポールさんと様々な動物の会話を聞いてみましょう。第75回目のお話”No. 75 CONTAINER REVOLUTION/ コンテナの革命”はEASTERN BOX TURTLE、ハコガメです!




CONTAINER REVOLUTION/ コンテナの革命の和訳

Mr. PAUL: THE INVENTION OF THE SHIPPING CONTAINER CHANGED THE EFFICIENCY OF THE LOGISTICS INDUSTRY.
(ポールさん: コンテナの発明が物流業界の効率性を変えたんだ。)


EASTERN BOX TURTLE: SHIPPING BOXES ON THE SURFACE IS THE INVENTION? THAT’S JUST ME!
(ハコガメ: 水陸の輸送用の箱が発明? それって単にボクじゃないか!)





CONTAINER REVOLUTION/ コンテナの革命:基本解説

では、基本解説のページです。まず、今回の動物EASTERN BOX TURTLEについて、そして英語について解説します。英語の基礎があれば説明すれば楽しんでもらえるというコンセプトでやっていきますね!


English Japanese
動物 EASTERN BOX TURTLE ハコガメ
Kingdom/界 Animalia 動物界
Phylum/門 Chordata 脊索動物門
Class/綱 Reptilia 爬虫類
Order/目 Chelonia カメ目/類
Family/科 Emydidae エミス科
Genus/属 Terrapene アメリカハコガメ属




THE INVENTION OF THE SHIPPING CONTAINER CHANGED THE EFFICIENCY OF THE LOGISTICS INDUSTRY.

  • “THE INVENTION”は「発明」という意味ですね。
  • “LOGISTICS”は「物流」という意味ですが、複数形みたいにSがつきますので覚えておきましょう。

よって、訳は「コンテナの発明が物流業界の効率性を変えたんだ。」となります。



SHIPPING BOXES ON THE SURFACE IS THE INVENTION? THAT’S JUST ME!

  • “SURFACE”は「海上、(陸上)輸送」という意味です。SURFACEは表面という意味があり、空輸以外である事は納得できますね。

よって、訳は「 輸送用の箱が発明? それって単にボクじゃないか!」となります。






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ちょっと深く

今回読んだ本は『コンテナ物語/ マルク レビンソン著,村井 章子』です。





書評というと、かなりお堅い感じがしますので、いつもながら読んで考えたことを書いていこうと思います。舞台はニューヨーク。コンテナが発明される以前はそれぞれ違うサイズを、沖仲仕が荷積作業をしていました。入港する船も遅れれば待ちぼうけをくらうことになり、その分のお金は入ってこないので非効率な仕事でした。港には倉庫ではなく、製造業の工場や港関係の家が並んでしました。沖仲仕は仕事をもらえる保証もないので、仕事にあぶれることもあったようです。

マルコム・マクリーンという男が効率的な輸送方法を取り入れました。それは今、わたしたちが当たり前のように使っているコンテナ輸送です。主要な港もニューヨークだと間に合わないのでニュージャージーに移りました。コンテナですが、何がいいかというと、まあいつもながら、ザックリですが例えば下記の点にあります。

  • コスト削減:コンテナ船ができて、海の輸送と内陸の輸送では大きくコストに差がつきました。中国の内陸部から港までのコストが、港からアメリカまでの輸送費の3倍であったそうです。人件費も削減されました。例えば、有識者はNYでの港に関係する労働者は30%削減されると予想しましたが、63年~76年にかけて労働者の75%がいなくなりました。
  • 時間コストの削減:コンテナ船以前は人の手で運んでいたわけですので、時間がかかりました。それがクレーンになったわけですから、格段に早くなり、もし蒸気船だったら荷積作業が終了していないであろう時間に、コンテナ船なのですでに目的地についている、と言った具合でスピードが上がりました。
  • 盗難防止:コンテナ以前はかなり盗難が多かったようです。言い方が悪いかもしれませんが日雇い労働者で構成されている沖仲仕が荷積、荷下しをするのでものがなくなる事が多いのも納得ですね。これがコンテナになってからは鍵のついた箱に入っているので盗難はなくなりました。日本も高価な機械製品を輸出していたのでこのコンテナの恩恵を多く受けたことになります。



この本の主人公と言える人が、マルコム・マクリーンですが、まさにイノベーションを起こしました。本書を読んで、イノベーションを起こしていく過程を知った気がします。どういうことかというと、実はこのコンテナの構想、箱に入れてものを運ぶというアイデア自体はマルコム・マクリーン以前からあったそうです。1929年、まだ蒸気船だった頃のアメリカで、蓋付きの貨物を運びクレーンで吊り上げた実績があります。しかし、その事実はその事自体で止まって、マルコム・マクリーンのように産業自体を大きく変えたというわけではありませんでした。マルコム・マクリーンは海運業を”船を運行する仕事”ではなく、ものを運ぶ”物流産業”と見抜いた点にイノベーションの萌芽があったのでしょう。アイデアは腐ってしまうほど出る現代社会ですが、それを形にして、一般に浸透させるヴァイタリティがないとイノベーションにつながりませんよね。新しいものを市場に出しても、受け入れられるまでの辛抱しなければならない時間がどんなイノベーションにもあります。キャズムってやつですね。利益が出るまで支えるだけの資金的体力、人材育や獲得、環境整備に関する周りとの交渉ごとなどなど。本書を通してマルコム・マクリーンの会社が他の会社との競争、政府とのやりとり、企画決め、ベトナム戦争など様々なイベントを通して、物流業界にイノベーションを起こしていく姿を読む事ができます。考えてみれば、コンテナあっての大量生産、大量消費、グローバル・サプライチェーン、グローバリゼーションです。コンテナは単なる道具として”鉄の容器”とみては本質を失ってしまします。これは、ものではなくシステムそのものです。どれほど”システムとしてのコンテナ”が世界に影響を及ぼしたかは説明は必要ありませんよね。まぁ、そのイノベーションに光もあれば影もあり労働者の雇用を奪う、不要となったコンテナの行き場などマイナス面もありその点についても公平に触れています。


さて、コンテナリゼーションのイノベーションを見てきたわけですが、この先どうなっていくのでしょうね。この本が発刊されたのが2007年ですので10年も前なのですが、当時の段階で現在の問題は唯一の問題はマラッカ海峡の幅の狭さを指摘しています。もしマラッカ海峡を通過できるほどの船、マラッカ・マックスを造船できたとしたら、その大きさは全長400m、幅60mにもなります。相当量のコンテナを運べるコンテナ船になり、トラックで並べると100キロは超える量との事です。驚きですよね。あれからどれほど進歩したのかはわかりませんが、興味あるところですよね。ただ、海がより効率化されても、社会問題化している陸の物流が間に合うのでしょうかね。物流もこれからAIやテクノロジーの進化で大きく変わる事が予想されていますが、「最後は人」になっている限り、効率化は頭打ちしてしまいそうです。


今回取り上げた物流業界の革命者マルコム・マクリーンですが、この方の会社シーランドはデンマークの会社に買収されて今はありません。起業と経営は違うので仕方がありませんね。彼がいた事で起きたイノベーションは一時代を築き世界を形づくりました。彼があってこその現在なのですね。この本は、壮大なスケールで展開されるイノベーションを起こした男のバイタリティあふれる、そして最後にはしみじみと感じさせられた一冊でした。


今回の漫画の題材になるいい動物はいないかなーって探していたら、ハコガメを見つけました。亀は水陸両用。しかも名前に”箱”って入ってる、まさにコンテナじゃないですか!これほど適した動物はいませんね。コンテナのアイデア輸送を思いついたマルコム・マクレーンがもし、ハコガメを飼っていたら面白いですね。ちなみに・・・後で調べたら、ハコガメは浅瀬にいるくらいで、どちらかというと陸地を好んでいるそうです。あと、毒キノコを普通にたべれるそうです。ただ、毒キノコを食べたハコガメをたべた動物は毒に犯されますがね笑。







まとめ

今回も遊びに来ていただきありがとうございました。それでは、みなさん、よい週末をお過ごしくださいねー!

そして、ぜひ他の動物も見てあげてくださいね↓

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Take care,

Zoo director/owner
Taka

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Taka
Zooと英語.comを運営、管理してるTakaです。毎日英語を楽しんでます。普段はデザイン職で働いています。僕も成長したいし、みんなと成長したくてブログを運営しています。