こんにちは!毎週土曜日に更新される動物園!動物園の飼育員のポールさんと様々な動物の会話を聞いてみましょう。第77回目のお話”No. 77 FRIENDLY TASKS/ 脳のワーキングメモリー”はKOALA、コアラです!
Contents
FRIENDLY TASKS/ 脳のワーキングメモリー和訳
Mr. PAUL: CARING FOR YOUR BABY AND WORKING… HOW ARE YOU ABLE TO MANAGE THAT?
(ポールさん: 子育てに仕事、一体どうやってマネージメントしているんだい?)
KOALA: IT’S A MATTER OF MEMORY, I HAVE ANOTHER BRAIN.
(コアラ: 記憶力が違うのよ。もう一つ脳みそがあるからね。)
FRIENDLY TASKS/ 脳のワーキングメモリー:基本解説
では、基本解説のページです。まず、今回の動物について情報を表にしました。そして英語について解説します。英語の基礎があれば説明すれば楽しんでもらえるというコンセプトでやっていきますね!
English | Japanese | |
---|---|---|
動物 | KOALA | コアラ |
Kingdom/界 | Animalia | 動物界 |
Phylum/門 | Chordata | 脊索動物門 |
Class/綱 | Mammalia | 哺乳類 |
Infraclass/下綱 | Marsupialia | 有袋類(ゆうたいるい) |
Order/目 | Diprotodontia | 双前歯目 |
Family/科 | Phascolarctidae | コアラ科 |
Genus/属 | Phascolarctos | コアラ属 |
CARING FOR YOUR BABY AND WORKING… HOW ARE YOU ABLE TO MANAGE THAT?
- “CARE FOR”は「〜を世話する」という意味ですね。
- “HOW ARE YOU ABLE TO”は「あなたはどう~できる?」という意味です。
よって、訳は「子育てに仕事、一体どうやってマネージメントしているんだい?」となります。
IT’S A MATTER OF MEMORY, I HAVE ANOTHER BRAIN.
- “IT’S A MATER OF〜”は「〜の問題」という意味です。
よって、訳は「 記憶力が違うのよ。もう一つ脳みそがあるからね。」となります。
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ちょっと深く
今回読んだ本は『記憶力が最強のビジネススキルである, 宇都出 雅巳 著』です。
書評というと、かなりお堅い感じがしますし本に忠実ではなくてはいけない気がするので、いつもながら読んで考えたことや、意見をゆるく書いていこうと思います。
今回、本書を読んで思ったのは、記憶力をテーマに日常での脳みその使い方、思考の方法を伝授してくれる、教科書のような本だと思いました。また、ただのノウハウコレクターにならないように読者にその点も言及しているという、かなり読者を思った優しい内容になっていると思います。かなり目から鱗が落ちたのですが、特筆すれば、ザックリですが例えば下記の点にあります。
- 記憶力とは:記憶をマネジメントする力
- 脳内のワーキングメモリの負担軽減:限界を知る
- 情報より情報を見る目:本質
多くの情報を得る大切さ。多くの情報との付き合い方。そして、情報の本質をつかむためには。この点をまとめていきますね。
・記憶力とは:記憶をマネジメントする力
ストックがあってこそ考えることができますね。ストックは記憶です。普段あまり考えませんが、基本的なことをいうと僕のこの文章を読めているならば、すでに日本語というストックがあるというわけです。こう考えるとあたり前のように記憶を使っていきています。記憶は思考の源になり、思考に影響を与えます。思考に影響が及ぶということは人生に影響するということですよね。こう考えると大切ですね。
「でも、ゼロベースで考えるときは一旦リセットするじゃん?」と思うかもしれません。著者はゼロベースで考えるということにも言及しており、ゼロベースとは個々の記憶の関係を断ち切って全てを同列に考えるということと定義しています。僕が思うに例えば、ストックがAしかない人と、A~Zまで持ってる人がゼロベースで考えたら、前者はどんなに頑張ってもAしかでないですよね。A~Zまで持っていたら、組み合わせは無限大ですよね。
また、記憶が思考を生み、アイデアを出すならば、ストックを増やせるようなインターネットの使い方を知らないと、一つの世界におさまる短絡的な人間になってしまいます。個人的に思うのは、政治的プロパガンダ、扇動に流されている人の多く、または一つの宗教を信奉してしまう人の多くの根源、理由はここにあると思います。その世界しか知らず、もう行くところまでいってしまっている状態です。
また、記憶には、1.知識記憶(言葉で現わせる)、2.経験記憶、3.方法記憶(体で覚える)がある。そして、1.できないことを知らない(文字通りor経験してないからできない)、2.できないことを知っている(できないことを経験)、3.意識すればできる、4.意識しなくてもできる、の過程があります。2から3に行く時が、自分の小さなプライドが邪魔をしそうですね笑。ここで踏ん張れて3までいけたら人は成長するんでしょうね。この変については詳しくはぜひ本書を手に取っていただきたいところです。
著者の言う記憶力とはいかに多くを記憶するということではなく、今述べたような記憶についての事を知っているということです。そして、記憶力とは記憶をマネジメントする力のことです。
・脳内のワーキングメモリの負担軽減:限界を知る
パソコンを買う時に、ハードディスクの容量、メモリの容量などスペックを吟味して買いますよね。僕もそうです。ただ、このメモリという考え方を人間の脳みそにも当てはめて考えたことはなかったので、この本を読んで目から鱗がおちました。パソコンでいうところのメモリとは、作業を同時並行的に進める容量といったところでしょうかね。パソコンは様々なソフトウェアなど膨大な容量詰め込まれていますが、実際にその瞬間動かしているものは一部ですよね。一度に全て動かしてしまうとフリーズしてしまします。人間の脳みそでも同じことが言えて、脳みそのワーキングメモリにできるだけ負担をかけないことが、ビジネスにおいてタスクをスムーズにこなしていける秘訣です。人間、一度に抱えられる数は3~5個なのです。びっくりするぐらい少ないですよね。ということで、いかに負担を減らすか、その術を知っているだけで日々の仕事の効率が全然違ってきます。また、”物事を理解する”ということが、データ容量を圧縮することであるという考え方も非常に興味深かったです。
今回の本がさらに面白かった点としては、こういう話を踏まえて自分ではなく相手のメモリ負担も軽減するようにコミュニケーションを取るところまで言及してあった点です。(著者の宇都出雅巳さん、本当に優しい方ですよね。)そもそも人間の同時の処理の能力は3~5個ということを知っていると、できるだけ整理してわかりやすく伝える気になりますよね。どうやって整理するかは本書を参考にされてください。優しいみなさんは知りたいはずですよね笑。
脳みそを記憶容量のハードディスク、同時処理能力のワーキングメモリと置き換え理解することで自分のタスクの処理の仕方が変わりました。誰しもが同じようなスペックの脳みそで、差が生まれるのは記憶力の使い方次第ということです。何を整理すればいいか、どう溢れる情報と付き合えばいいか明確にすれば自分自身の働き方、周りとのコミュニケーション能力は強くなくなりますね。
脳のワーキングメモリは少ないと知ること。そして負担軽減の術を知ることが大切ですね。
・情報より情報を見る目:本質
僕が大量に読書をしたいのは情報を一方的に受け取るのではなく、別の角度から思考ができるようになるためです。ひとつの情報を神の啓示みたく考え、それが唯一無二の正しいと信じてしまうのは短絡的で悲しいですよね。俗に言う、踊らされるというのでしょう。著者は読書について例をあげています。「本を読むのではなく著者を読め」です。すぐに批判するのではなく、一旦落ち着いてみる。批判したいと思ったら自分と違う価値観がそこにあるということです。つまり、自分を深く掘ることができるとともに、別の思考のフレームワークが存在しているという事実に気付かされます。その本1冊だけ読むのではなく、著者の視点で、著者の立場で理解しようとすることで抽象度の高い理解が得られます。
振り返ってみると、僕の読書は批判することよりも学びが多く、共感することが多いので、もしかしたら読書をしていても自分の枠を超える新たな価値観の読書ができていないのかもしれないと思いました。これに気づけたのも大きな発見でした。
まとめ
しつこいですが、最後にまとめると、多くの情報を得ることが大切なのは記憶力が思考を変え人生を変えるから。記憶力とは記憶をマネジメントする力である。多くの情報に溺れないためには脳内のワーキングメモリの限界を知ることである。情報ではなく情報を見る力を養い、俯瞰し、抽象度の高い思考につなげることで本質を見抜ける目を持つことができる。こんな感じでしょうか。僕も仕事で多くのプロジェクトが同時並行的に進んでいますが、この本を読んだおかげでかなり楽になれました。もし、この本を読まなければ、記憶と脳みその関係を知らず、もしかしたら仕事に忙殺されて最悪体調を崩していたかもしれません。この本を知らずにそうなっている人も少なくはないと思います。忙しい人ほど、この本を読んでいただきたいです。(ちなみにこの本は一月万冊で知りました。感謝です。)
最後に今回の漫画の説明をしますと、another brainとは赤ちゃんコアラのことです。どうやってタスク処理をしているのかという質問に対して、半分は赤ちゃんコアラに記憶してもらってるという渾身のジョークでした。わかってくれたら嬉しいです。
FRIENDLY TASKS/ 脳のワーキングメモリー:まとめ
今回も遊びに来ていただきありがとうございました。それでは、みなさん、よい週末をお過ごしくださいねー!
そして、ぜひ他の動物も見てあげてくださいね↓
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Take care,
Zoo director/owner
Taka